今週見てきた映画は、こちら↓
映画『グランド・イリュージョン』(http://www.grandillusion.jp/)

実は私、そこそこの手品マニアなんです。学生時代は奇術研究会に入ってました。
映画でマジックが描かれることは結構あるのですけど、マニアからすると物足りなかったり、違和感を感じることが多いんですよ。映画だとCG技術もカット割りも使えるので、それがかえって仇となる。手品本来の魅力であるライブ性が削がれるんですよね。
しかし、ストーリーそのものに手品的発想を持ち込むと、傑作が生まれることがあるんですね。最近の作品だと、「プレステージ」とか「ヒューゴの不思議な発明」とか。
この「グランド・イリュージョン」も、「観客の目の前でマジシャンが手品で銀行強盗する」というわくわくするようなアイディアから始まります。それも、ラスベガスのショーに出演中、同時刻に開店するパリの銀行の金庫室から現ナマを奪ってみせる!と言うのだからびっくり。どうやったらそんな不可能犯罪が実現可能なの?
映画の中で主役たちが見せるマジックの数々も、マニアから見て納得のいく描写でした。ちょっと説明ができませんけど、実に細かい部分の描写が丁寧なんですよ。「おおっ、ちゃんと○○○ィー○の時に右手で○○○ッ・○ー○○をしてるぞ」とかね。勿論、そんなマニアでないと楽しめない映画ではないです。
掴みのいい設定を上手く生かした、実によく考えられたシナリオです。いや、シナリオライター的には、意見を言いたい部分もありますよ。真犯人が(ピーーー―)なんだったら、あの(ピーーー)のシーンで(ピーーー)した方が良いんじゃないの?とかね。
「ルパン3世」のノリが好きな人なら観に行って損はない!痛快娯楽作としてオススメ映画です。
先日、会社近くのコンビニに買い物に行ったら、信号待ちしている高校生がコインマジックの指の練習をしているのを見た。ふっふっふ、素人さんには何やってるか分からなくても、マニア同士は分かるぜ、それは「○○○○ッ・○○○○○ション」の動きだな!しかしまだ甘い!その技はこうやるんだぁ〜〜!と大人気なく声を掛けたかったのをグッと堪えました。私も良識ある大人になったなぁ(いや違う)。